矯正治療を検討される方へ|まず口腔環境のチェックが大切
矯正治療を希望される方から「虫歯や歯周病があっても矯正できますか?」というご質問をよくいただきます。
結論として、状態を確認しながら必要な治療を行うことで、矯正治療は十分に可能です。
矯正治療は歯列改善だけでなく噛み合わせや将来の健康維持のためにも行う医療行為のため、治療前に口腔環境を整えることがとても重要です。
虫歯・歯周病は矯正治療にどのように影響する?
●歯周病の場合
歯を支える骨や歯肉の炎症が進むと、矯正力によって症状が悪化する可能性があります。
特に歯周ポケットが4mm以上ある場合、歯周病原菌の活動性が高まりやすいとされています。
●虫歯の場合
装置周囲に汚れが溜まりやすく、進行すると治療を中断せざるを得ないこともあります。
そのため、矯正治療前に虫歯治療を完了させておくことが推奨されます。
矯正治療前に行う口腔検査のポイント
●歯周病検査
‐ 歯周ポケットの測定
‐ 歯肉の炎症状態の評価
炎症がある場合は歯周治療を優先し、安定を確認してから矯正へ進みます。
●虫歯の有無の確認
‐ レントゲン・視診
小さな虫歯でも治療中に進行しやすくなるため、早期の治療が大切です。
当院では初回相談時にレントゲン撮影やスキャンを行い、現在の状態をご説明しています。
矯正治療中の虫歯・歯周病予防
●マウスピース型矯正装置
一般名称:マウスピース型(カスタムメイド)矯正歯科装置
代表例:インビザライン(未承認医薬品等に該当、後述)
・取り外して磨けるため衛生管理がしやすい
・ただし1日20時間以上の装着が必要(自己管理が重要)
●ワイヤー矯正
・装置周囲にプラークが付着しやすい
・歯磨き指導とクリーニングにより予防を強化
・毎回、磨き残しをチェックします
歯周病がある場合の矯正治療
| 歯周状態 | 対応 |
| 軽度〜中等度 | 歯周治療後に矯正開始が可能 |
| 重度 | 状況により抜歯や補綴を併用。炎症制御が最優先 |
矯正は歯周管理と並行して進める治療です。
矯正治療で得られる健康面のメリット
●虫歯・歯周病リスクの軽減
歯並びが整うことで清掃性が向上します。
●噛み合わせ改善の効果
力の偏りが減り、歯への負担軽減が期待できます。
ただし、効果には個人差があります。
まとめ|口腔環境を整えて矯正治療を安全に
虫歯や歯周病がある場合でも、治療と管理を行えば矯正治療は十分可能です。
当院では初回相談時に検査を行い、患者さま一人ひとりに合わせた治療計画をご提案します。
歯並びや噛み合わせにお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

監修ドクター:冨田 大介
略歴
大阪歯科大学卒業
東京歯科大学勤務(研修医)
昭和大学歯科矯正学講座 入局
昭和大学大学院 博士号取得
昭和大学歯科病院 助教(歯科)
都内複数一般歯科医院にて
矯正科担当医として勤務
白金高輪矯正歯科 副院長
医療法人社団因幡会 矯正科医局長
資格
日本矯正歯科学会 認定医
歯学博士
所属学会
日本矯正歯科学会
アメリカ矯正歯科学会
日本顎変形症学会
日本口蓋裂学会
日本スポーツ歯科医学会
