「歯並びは整っても、口元の印象まで変わるかどうかは治療してみないとわからない」と思っていませんか。矯正を考える方の多くが気にされるのは、歯そのものよりも、横顔や口元の見え方です。
実は、歯を動かしたときに唇や口元の形がどう変わるのかは、治療を始める前に立体的な画像で確認できるようになってきました。そのために使うのが3Dフェイススキャンです。
この記事では、3Dフェイススキャンでわかること、撮影の流れ、診断のときに何をお見せできるのか、そしてシミュレーションを見るときの注意点を整理します。
この記事の結論
3Dフェイススキャンは、お顔の写真を撮影して立体的なデータを作り、歯の移動に伴って口元の形がどう変わるかを治療前にシミュレーションできる検査です。たとえば口ゴボが気になる方の治療後の横顔を、診断時に画面で確認できます。ただしあくまで予測であり、実際の変化には個人差があります。
3Dフェイススキャンでわかること
矯正治療では、歯の位置が変わると、その外側にある唇や口元の形も一緒に変わります。前歯が後ろに下がれば唇も下がり、前歯が前に出れば口元もふくらむ、という関係です。ただ、歯がどれだけ動いたら口元がどれだけ変わるかは、唇の厚みや筋肉の緊張、骨格によって人それぞれです。
3Dフェイススキャンは、お顔の表面の形を立体的なデータとして記録する検査です。このデータを、歯並びのスキャンやレントゲン・CTの情報と重ね合わせることで、次のようなことが確認できます。
- 現在の歯・あごの骨・口元の位置関係を、横や斜めなど好きな角度から見る
- 歯を計画どおりに動かしたとき、唇や口元の輪郭がどう変わるかの予測
- 現在の状態と、治療後の予測を並べて見比べる
これまで口元の変化は、横顔のレントゲンの線画や言葉での説明が中心でした。立体の画像になることで、「自分の顔でどうなりそうか」をイメージしやすくなります。
撮影はお顔の写真を撮るだけ
3Dフェイススキャンの撮影は、お顔の写真を撮影するだけです。お口の中に器具を入れたり、型どりの材料を使ったりすることはありません。撮影した写真から、コンピューター上でお顔の立体データを作ります。
撮影のときにお願いすること
- 髪が顔や耳にかからないよう、まとめていただく
- 唇に力を入れず、楽に閉じた自然な状態にする
- 奥歯は普段どおりに軽く噛んだ位置にする
唇にぎゅっと力を入れて閉じた状態と、力を抜いた状態では、口元の形がかなり違って写ります。普段の口元を記録することが、シミュレーションの出発点になります。「意識すると口が閉じづらい」という方は、そのこと自体が診断の手がかりになりますので、撮影のときに遠慮なくお伝えください。
口ゴボの治療後の横顔をシミュレーションする
わかりやすい例が、いわゆる口ゴボ(口元が前に出て見える状態)のご相談です。口ゴボが気になる方にとって知りたいのは、「治療をしたら口元はどのくらい下がるのか」「下がりすぎて寂しい印象にならないか」という点ではないでしょうか。
3Dフェイススキャンのデータがあると、前歯を後ろに動かす計画を立てたときに、唇や口元のラインがどう変わりそうかを、治療後の予測として画面上で見ることができます。歯を抜いて動かす場合と抜かずに動かす場合など、複数の計画で口元の変化を見比べることもできます。
ここで大切なのは、歯の移動量と口元の変化量は同じではないということです。前歯が下がった分だけ唇が下がるわけではなく、変化の出方には幅があります。
- 唇が薄めで、前歯の位置の影響を受けやすい方は、変化を感じやすい傾向があります
- 唇に厚みがある方や、あごの骨格そのものが口元の印象に関わっている方は、歯を動かしても変化が小さいことがあります
矯正歯科の現場では、口元の突出感が「歯の傾きや位置」から来ているのか、「骨格」から来ているのかを、検査で見分けることを重視しています。シミュレーションは、その見立てを目で確認するための道具です。

診断時にお見せできること・見るときの注意点
シミュレーションの結果は、検査結果をご説明する診断のときに、画面でお見せしています。現在の状態と治療後の予測を並べて、横顔や斜めからの見え方を一緒に確認していきます。「もう少し下げたい」「ここまでは変えたくない」といったご希望を、画像を見ながら具体的に話し合えるのが利点です。
一方で、見るときに知っておいていただきたい点があります。
- シミュレーションは予測であり、治療結果をお約束するものではありません
- ほぼ予測に近い変化になる方もいれば、唇の厚みや筋肉の状態によって、予測と差が出る方もいます
- 治療の途中で歯の動き方に合わせて計画を見直すことがあり、その場合は口元の変化も当初の予測から変わります
- 体重の変化や年齢による変化など、矯正以外の要因でもお顔の印象は変わります
つまり、シミュレーションは「この方向に、このくらい変わる見込み」という目安を共有するためのものです。画像のとおりになることを前提にするのではなく、治療方針を選ぶ判断材料のひとつとしてご覧ください。

まとめ
3Dフェイススキャンは、お顔の写真を撮影するだけで、歯の移動に伴う口元の変化を治療前に立体的に確認できる検査です。口ゴボが気になる方にとっては、治療後の横顔の見込みを診断時に目で見て相談できることが、方針を決める助けになります。
ただし予測には幅があり、実際の変化は人によって異なります。口元の見え方が気になっている方は、相談のときに「横顔で気になっているところ」をそのままお聞かせください。
よくある質問
3Dフェイススキャンの撮影に痛みや負担はありますか?
痛みはありません。3Dフェイススキャンはお顔の写真を撮影するだけの検査で、お口の中に器具を入れたり型どりの材料を使ったりしないためです。髪をまとめ、唇の力を抜いた自然な状態で撮影します。
シミュレーションで見た横顔のとおりに仕上がりますか?
同じになるとは限りません。シミュレーションは歯の移動から口元の変化を予測したもので、唇の厚みや筋肉の状態によって実際の変化には個人差があります。予測に近い方もいれば差が出る方もいるため、方針を選ぶ目安としてご覧ください。
口ゴボは矯正でどのくらい変わるか事前にわかりますか?
変化の見込みは事前に確認できます。3Dフェイススキャンと歯並びの検査データを重ねることで、前歯を動かしたときの口元の予測を画面で見られます。ただし骨格が関わる場合は変化が小さいこともあり、検査での見極めが必要です。
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アイコネクト大森矯正歯科は、東京都品川区南大井・JR大森駅東口から徒歩1分の矯正歯科専門クリニックです。治療期間の目安は部分矯正で3か月〜1年、全体矯正で1〜2年です。
