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マウスピース矯正のメリット・デメリット〜認定医が解説する選び方のポイント

コラム

歯並びを整えたい一方で装置の見た目が気になる方に、クリアアライナー型(カスタムメイド)矯正(歯科)装置は選択肢となり得ます。薄く透明な装置を段階的に交換し、歯を少しずつ計画的に移動させていく治療方法です。

装置は現在の歯列から目標の歯列までを想定して複数枚作製し、一定のサイクルで交換しながら進めます。取り外しができるため、食事や清掃の際に装置を外せる点も特徴です。

※当ページでご案内する矯正歯科治療は公的健康保険の適用外の自由(自費)診療です。
一般的な目安:治療期間 2〜3年/通院回数 24〜36回(個人差があります)。


クリアアライナー型矯正装置の特徴と留意点

目立ちにくい装置で日常生活に配慮しやすい

透明な装置を用いるため、口元の見た目に配慮しやすいのが特徴です。社会生活や写真撮影などの場面でも装置が目立ちにくい装着感を得られる場合があります。

取り外し可能で清掃しやすい環境を保ちやすい

食事や歯磨きの際に装置を外せるため、**機械的清掃(ブラッシング/フロス等)**を行いやすい環境を整えやすくなります。装置は指示された方法で毎日清掃し、衛生的に保つことが推奨されます。

装着時間と交換スケジュールの自己管理が必要

効果的な歯の移動には、1日20時間以上の装着が一般的に求められます。交換の頻度や運用は治療計画に従い、装着時間が不足しないよう自己管理を行います(装着不足は治療の遅延や追加調整の要因になり得ます)。

適応範囲には限りがある

歯の移動量や回転量が大きい場合、骨格的課題を伴う場合などでは、他の矯正方法を提案することがあります。適応の可否は検査・診断に基づき説明します。


ワイヤー矯正とのちがい(特長の整理)

  • 見た目:透明な装置のため口元で目立ちにくい特徴があります。
  • 清掃性:取り外しにより歯と装置を清掃しやすい環境を保ちやすくなります。
  • 通院:通院間隔は治療計画により異なります(一般に1〜2か月ごとの管理が行われることがあります)。
  • 適応:症例により、ワイヤー矯正や舌側矯正等の提案が適切なことがあります。

小児期の矯正について(装置名称の表し方)

成長段階に応じて治療方法が異なります。


矯正歯科医院の選び方のポイント(情報提供)

  • 検査・説明:レントゲンや口腔内スキャン等の検査に基づき、複数の治療選択肢と費用・期間・通院回数・主なリスクを分かりやすく説明しているか。
  • 記載の整合性:自由診療の明示、期間・回数の目安、一般的なリスク・副作用の掲載など、ガイドラインに沿った情報提供がなされているか。
  • アフターケア体制:装置撤去後の保定(リテーナー)や経過観察の方針が明示されているか。

一般的なリスク・副作用(抜粋)

  • 装置装着・交換時の圧迫感・痛み・発音の変化
  • 清掃不足に伴うう蝕・歯肉炎・歯周炎のリスク
  • 装置の破損・変形による再作製や追加調整の必要
  • 稀に歯根吸収歯髄反応の変化が生じることがある
  • 指示時間未満の装着や交換不適合による計画遅延・再計画の可能性

まとめ|自分に合った矯正方法を丁寧に検討

クリアアライナー型(カスタムメイド)矯正(歯科)装置は、見た目や清掃性への配慮がしやすい一方、装着時間の自己管理適応範囲などの留意点があります。診断に基づき、ワイヤー矯正や舌側矯正等も含めて複数の選択肢から最適な計画を提案し、費用・期間(2〜3年)・通院回数(24〜36回)・一般的なリスクをわかりやすくお伝えします。

監修ドクター:冨田 大介

略歴

大阪歯科大学卒業
東京歯科大学勤務(研修医)
昭和大学歯科矯正学講座 入局
昭和大学大学院 博士号取得
昭和大学歯科病院 助教(歯科)
都内複数一般歯科医院にて
 矯正科担当医として勤務
白金高輪矯正歯科 副院長
医療法人社団因幡会 矯正科医局長

資格

日本矯正歯科学会 認定医
歯学博士

所属学会

日本矯正歯科学会
アメリカ矯正歯科学会
日本顎変形症学会
日本口蓋裂学会
日本スポーツ歯科医学会

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